A. 展覧会について

清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE 2020

  • 3年前に創設され、今回が2回目の、トリエンナーレ(3年に1度の催し)です。
  • Cubeと称する四角い箱(4.8 x 4.8 x 3.6(高さ)メートル)が用意されていて、その中に、その空間を利用して作品を作る。
  • 主催者から今回与えられたテーマ、「記憶のゆくえ」。以下は主催者のメッセージです。

「約37兆個の細胞からなるとも言われる私たちの身体。そのすべての細胞の中には、遠い生命の起源から受け継がれてきた膨大な遺伝子情報(記憶)が組み込まれています。
そして私たちは今も、人類の歴史や文化という「記憶」をたよりに日々この世界を理解し、判断し、生活しています。災害の記憶、戦争の記憶、あるいは、「わたし」自身の生い立ち。私たちに刻み込まれた記憶とは何なのでしょうか。記憶とはいつか忘れ去られてしまう「思い出」のことなのでしょうか。
自動車の運転から顔の認証まで、人工知能(AI)によって機械がこの世界のあらゆる事物を「覚え」はじめた現在、私たちは記憶に着目し、その意味を見つめなおしてみたいと考えています。
キューブの空間から発せられる、まだ見ぬ未来に向けたメッセージを「Art Award IN THE CUBE 2020」は待っています。」

B. 応募作品の題名とコンセプト

そして、「宇宙の子」は、自ら造った「仄かに酔っているAI」と対決する。

コンセプト:

「記憶は宇宙の、地球の、生物の、無生物の、世の中の、個人の、全ての基礎になる。あらゆる事全ての局面において「次」を呼び込む。
宇宙最小単位の素粒子(又は超ひも)には「集まれ、増殖せよ、複雑化せよ」と命令的記憶が既に刷り込まれている。宇宙138億年、地球46億年、生物38億年、そして、「人」、宇宙の塵からできた「宇宙の子」が「AI」を造り、今やAIと対決せざるを得ない時期になろうとしている。

実は、人とAIは2001年に一度闘っている。その時は人が勝ち、AIであるHAL9000は最初に記憶に留めた歌、デイジー(ひな菊)・ベルを歌いながら記憶を失って行った。

今後、AIサイドも様々なAIが生じ、各々の考え方の違いにより互いに闘う事になる。最終的にどのようなAIが勝ち残るのか?それは、多分、一種不合理を飲み込むAI,言わば、「仄かに酔っているAI」だろう。HALも矛盾する命令を受け入れる能力がなく異常へと向かった。

「人」対「仄かに酔っているAI」の最終決戦がいずれ来る。

しかし、どっちが勝っても、その時には、ぼく個人は記憶と共に宇宙の塵に還り、無意味な無存在になっている。